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圓福 第98号

圓福 第98号

謹啓 寒かった冬の終わりを告げるように境内の枝垂梅が満開です。昨年から始まりました土塀の改修工事もまもなく終わります。ご不便をおかけしましたが、駐車場も広くなります。入口も解りづらいとお声を頂くことが多く、今回、市内西大友町伊藤整形外科様より多大のご寄付を賜り、境内整備を進めることが出来ました。ここに紙面をおかりして、深く厚く御礼申し上げます。季節の変わり目ではございますが、皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか、お伺い申し上げます。
 さて、今回も、法然上人のお言葉から、私達の日常生活が、明るく、楽しく暮らせるように、心の持ち方、あり方を学びたいと思います。
 

げにも凡夫の心は、物くるい、酒に酔いたる如くして、
善悪につけて、思い定める事無し。一時に煩悩百たびまじけりて
善悪乱れ易ければ、いずれの行なりとも、我が力にては行じ難し。

 
「まさに、私たちは、目の前の物に心を奪われ、酒に酔ったように、善悪について正しく判断できなくなります。一瞬に次から次へと百通りもの煩悩が湧き上がり、善悪の分別もつかなくなります。ですから、そんな私たち凡夫は、どんな修行も自分の力だけでは成し遂げることは出来ません。」
 韓国の平昌で行われた、冬季オリンピックも終わりました。前回のソチで行われた時は、女子フィギュアの浅田真央さんがテレビを独占しましたが、今回は、圧倒的に、銅メダルに輝いた女子カーリング選手たちです。四人の選手が現場で活躍する中、裏方に徹して、選手を支え続けた、本橋麻里さんが、口にする言葉と四人の選手が口にする言葉は、「おかげ」でした。ストーンを放つのは選手個人です。けれども、本橋選手の緻密な調整やデータがあればこそ、四人の選手は心から信頼し、安心して任せることが出来たのです。
 私たちは、ついつい、目の前のことにとらわれ、心を乱してしまいます。にもかかわらず、自分のわずかな知識や経験だけで、突き進み、失敗すれば人のせいにして、うまくいけば自分の力と自惚れてしまいがちです。
 春のお彼岸法要を迎えます。先立たれた方々のお陰様と、手を合わし、感謝の祈りを捧げましょう。お念仏は、謙虚な心を育てて、後悔の無い、笑顔いっぱいの毎日をつくります。是非、ご家族皆様、おそろいでゆっくりと、お参り下さいますようご案内申し上げます。

合掌

月十九日(月)
 

十一時三十分

昼食接待

十二時三十分

説教(住職、阿弥陀院)

一時三十分

彼岸施餓鬼法要

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