HOME | 季刊「圓福」 | 第125号

圓福 第125号

圓福 第125号

謹啓 今年は、梅雨入りが平年よりも十日ほど早い五月末頃でした。従って間もなく梅雨も明けると思われますが、湿度が高い梅雨時は体調が悪くなりがちです。如何お過ごしでしょうか、お伺い申し上げます。さて、厳しい暑さが続く毎日ですが、今回も法然上人のお言葉から私達の日常生活のあり方を学びましょう。
 
必ず供養すべしという事も候わず、又供養して候わんも、悪しき事にも候わず、功徳にて候えば、又供養せねばとて、罪を得、悪しき事には候わず
 
 「必ず、供養しなければならないという事はありません。また、供養して悪い事もありません。供養は功徳になるのですから、供養しないからと罪になる事も悪い事でもありません。」
これは、古いお堂や仏塔を修理したら必ず供養するべきですかと問われた時に、法然上人が答えられたお言葉です。
 毎年お盆が近くなると、お盆の供養の仕方について問い合わせがあります。ネットでも情報は簡単に手に入りますが、宗派によって、また地域によって、お盆の迎え方やお供えも色々です。ですので、お付き合いのあるお寺に問い合わせるのが一番確実です。
 初めてお盆を迎える家族の方は、間違ってはいけないと心配されますが、仏様、ご先祖様は、多少違ったからと、困ったり、苦しんだり、罰を与えたりはなさいません。また、迎え火や提灯が無いと家へ帰れなくなることもありません。なぜなら、苦しみの根源である肉体を離れて成仏されているので、迷いは無く、苦しみや悲しみもありません。一番大切な事は心を込めてお迎えできるかどうかです。たいてい「絶対にしなくてはいけない事を教えて下さい」とおっしゃいます。しなくてはならないと、義務感や責任感で供養されても本当の供養にはなりません。それは、お中元やお歳暮も同じです。日頃の感謝を形で表すものですから、先様にとって喜んでもらえるものが大切です。金額の問題ではありません。心がこもっているかどうか、本当に必要なものかが重要です。供養する気が無いのに、無理にしても功徳は積めません。功徳とは徳を積む事ですから、世のため人のために善い行いをする事や、心から感謝の気持ちでお線香やお花、そして、お下がりとして、家族の方も嬉しいお供え物をする事です。つまり、自分自身の喜びよりも相手が喜んでもらえるように徳を積む事が、功徳になります。
 法然上人は、責任感から無理にすることや義務感などで供養をしても仏さまや先だたれた方々は、喜ばれないことをおっしゃっています。
 常日頃、私たちの幸せを心から願い続けて下さる先立たれた尊い命に感謝の祈りを捧げましょう。左記の通り盆施餓鬼の法要を勤めます。是非ご家族、ご近所、お友達もお誘いあわせてお参り下さい。
 円福市は、残念ながら、今年の夏は、準備が整わず、開催できません。

合掌

七月十七日(祝)


午前十一時半

昼食接待

午後十二時半

住職、阿弥陀院住職説教

午後一時半

盆施餓鬼法要